東海大学 熊本キャンパス 東海大学 熊本キャンパス

農学部食生命科学科

食品生体調節学研究室

老化に関連する病気の解明と機能性食品の開発

永井 竜児 教授

食品生体調節学研究室

生物は誕生してから成長し、成熟するとやがて生理機能や運動機能が衰える「老化」が進行します。われわれ人類は老化を抑制する何らかの方法があるに違いないと考え、その原因究明と抑制に多くの人々が魅了されてきました。現在、食習慣・運動習慣が不適切であると血管の老化が進み、「生活習慣病」と呼ばれる疾患を発症し、からだ全体の老化も早く進んでしまうことが知られています。血管の老化は一度進行すると病院でも治療が困難ですが、かと言って予防的に薬を飲むことはできません。そこで、老化に伴うからだの異常を早期に検出して、食品成分を使って老化を遅くさせる方法について研究しています。

先生の研究テーマ

  • 食事・運動と健康との関係性調査
  • 理想的な食事と老化との関連
  • 分析化学による生活習慣病の検出

在学生の卒業研究テーマ

  • 病気におけるAGEsの増減についての調査
  • 代謝異常の迅速な評価のためのモノクローナル抗CMA抗体の作製
  • 脂肪細胞におけるフマル酸を介した炎症メカニズムの解明
  • トマト中機能性成分向上を目的とした加工食品の開発
  • 運動とAGEsの関わり
SDGs3(すべての人に健康と福祉を) SDGs4(質の高い教育をみんなに) SDGs8(働きがいも経済成長も) SDGs9(産業と技術革新の基盤をつくろう)

研究分野・キーワード

メタボリックシンドローム、モノクローナル抗体、メイラード反応、動脈硬化、生活習慣病、病態医化学、生体化学、家政学、生活科学、病態医化学、生体化学

高校生へのメッセージ

日本はトップレベルの長寿国だからこそ、私たちは一度なったら治せない病気を食品成分で予防する研究に取り組んでいます。AGEsの測定による代謝異常の評価や、AGEsを抑制することで血管疾患を予防する研究を通して、世界中で学会発表ができるような学生さんを育てていきたいと考えています。

Profile

永井 竜児 教授

1999年(平成11)3月熊本大学大学院医学研究科修了・博士(医学)。専門分野は、食品機能学、生化学。サウスカロライナ大学客員 研究員を経て、熊本大学大学院医学薬学研究部病態生化学講 座・助教。東海大学農学部バイオサイエンス学科食品生体調 節学研究室准教授を経て、2017年4月同教授。

更新日 :