東海大学 熊本キャンパス 東海大学 熊本キャンパス

農学部動物科学科

分子神経生物学研究室

動物の健全な発達を支える科学

今井 早希 講師

分子神経生物学研究室

多くの哺乳類にとって、幼少期は仔が発達する重要な時期です。この時期の養育者と仔の関係崩壊は仔にとって非常に強いストレスとなります。さらに、このような経験は成熟後のストレス応答性や行動へも影響を及ぼすことが明らかになりつつあります。当研究室では「養育者と仔の関係崩壊による幼少期ストレスが個体へどのような影響を及ぼすか?」を研究しています。幼少期における親子関係の重要性を科学的に明らかにすることで、ヒトを初めとする動物の仔が健全に育つ社会へ貢献します。また、熊本県が誇る褐毛和種(あか牛)がもつ特徴を科学的に明らかにすべく、阿蘇実習フィールドを始め学外のフィールドへ飛び出し、行動学的・生理学的調査も行っています。

先生の研究テーマ

  • 幼少期の環境ストレスが身体的発達や成熟後の行動へ及ぼす影響
  • 養育行動メカニズムの解明~遺伝子突然変異マウスを活用して~
  • 熊本系褐毛和種(あか牛)の行動学・生理学的特性を解明する

在学生の卒業研究テーマ

  • 特定の養育者不在の幼少期環境が成熟マウスの行動及び嗅覚嗜好性へ及ぼす影響
  • 母子分離がメスマウスの性周期及び行動へ及ぼす影響と環境エンリッチメントの効果
  • マウスにおける母子分離が概日リズムへ及ぼす影響
  • Usp46遺伝子突然変異マウスにおける仔殺し行動のメカニズムの解明
  • 生殖関連ホルモン調節機構におけるUsp46の役割
  • 熊本系褐毛和種における対人反応性の行動学的評価
SDGs3(すべての人に健康と福祉を) SDGs10(人や国の不平等をなくそう) SDGs16(平和と公正をすべての人に) SDGs17(パートナーシップで目標を達成しよう)

研究分野・キーワード

行動神経科学、行動解析、幼少期ストレス、養育行動、モデル動物

高校生へのメッセージ

新しいキャンパスでは牧場が隣接しており、毎日動物に会いに行ける環境が整っています。大自然の中で動物たちと一緒に過ごす4年間は、かけがえのない経験になると思います。実習や研究を通して様々な経験を積み、視野を広げ、将来の可能性を広げましょう!

Profile

今井 早希 講師

1983年6月25日生まれ、大阪府箕面市出身。
東海大学農学部卒業。その後、名古屋大学大学院生命農学研究科修士博士課程修了(農学博士)。
2015年関西学院大学大学理学部助教を経て、2017年東海大学農学部へ。
趣味は、ピアノ、博物館美術館めぐり、ランニング、スキー。

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