東海大学 熊本キャンパス 東海大学 熊本キャンパス

農学部動物科学科

動物生理生態学研究室

草原のウシと小さな哺乳類の生活を探る

樫村 敦 准教授

動物生理生態学研究室

阿蘇の草原に放牧されるウシ、その足下にはモグラ、草原や周りの森林にはネズミ、そして空にはコウモリと様々な野生哺乳類が生活しています。彼らはそれぞれが環境に適応して生活する一方で、その能力や生態系での役割に未知なことも残されています。大きなウシがどう過ごし、小さな野生哺乳類がどう暮らすのか?その能力と役割から知り、伝統的な放牧が育む豊かな生物多様性のメカニズムを解明していきます。そして、動物園と連携した生物多様性を知る環境教育、豊かな生物多様性と地域社会で持続できる動物生産を通して、人と動物そして環境の適正な関係が築く。そのために、飼育下や野外での調査から彼らの能力と生活を垣間見る研究をしています。

先生の研究テーマ

  • モグラ類の地下適応、生理および生態について
  • 放牧牛の生息地利用と野生哺乳類の関係
  • 展示動物としてのモグラ類の展示方法と教育効果

在学生の卒業研究テーマ

  • モグラ類のトンネルシステムの生態的機能に関する研究
  • 放牧牛の群内序列と採食場所の空間的分布に関する研究
  • 放牧牛の採食場所の選択と地形に関係についての研究
  • 阿蘇実習フィールドにおけるホンドテンの種子散布に関する研究
  • 放牧地における草の高さと野生動物の出現頻度の関係についての研究
SDGs2(飢餓をゼロ) SDGs4(質の高い教育をみんなに) SDGs8(働きがいも経済成長も) SDGs9(産業と技術革新の基盤をつくろう) SDGs11(住み続けられるまちづくりを) SDGs12(つくる責任 つかう責任) SDGs15(陸の豊かさも守ろう)

研究分野・キーワード

モグラ、ネズミ、野生哺乳類、環境適応、行動調査、生態調査、生物多様性

高校生へのメッセージ

モグラなど名前は聞いたことがあっても実際に見たこともない動物、その生態には未解明なことが沢山あります。一方で、ウシやネズミのように色々なことが知られている動物でも、未解明な部分がまだあります。動物の生態、その能力や生態系での役割を知るとき、みなさんが不思議だなと思うことと、その解決のためのアイデアが大切です。動物に関する様々なことを学んで、不思議なことを発見したりアイデアのヒントを見つけたりしていきましょう。そして、動物のことをその生態や能力から、動物と環境のこと、さらには動物と環境とのつながりを生態系での役割として見つけていくワクワクするような経験を一緒にしてみませんか。

Profile

樫村 敦 准教授

1980(昭和55)年11月24日生まれ、神奈川県 川崎市出身。
東京農業大学農学部畜産学科卒業。2010年宮崎大学大学院農学工学総合研究科単位満期取得退学。同年博士課程修了 博士(農学)。
2010年宮崎大学農学部特任助手を経て、2014年東海大学農学部応用動物科学科助教、2016年同講師、2022年東海大学農学部動物科学科准教授。

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